関東の魚を追って 

関東地方の淡水魚の採集記

某東京湾流入河川の河口でガンテンイシヨウジ、オサガニ、ヒメハマトビムシなど

どーも、ギョッツ2号です。

久しぶりに河口採集に行ってきました。場所は東京湾流入する某河川です。

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底は主に軟泥でした。歩くとスネからくるぶしまで泥に沈む、といったくらいで、干潟の中では比較的歩きやすいタイプだったと思います。局所的に砂っぽいところもありました。

潮上帯にはアシ原が広がっていました。

 

さっそく戦果報告いきます。f:id:gyottu2gou:20200609022226j:plain

ガンテンイシヨウジ Hippichthys penicillus ヨウジウオ目ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科

水が濁ってて良い写真が撮れませんでした・・・汗

2年弱ぶりの捕獲です!軟泥の場所に落ちていた古タイヤを網でガサガサしたら捕れました。立派な成魚です。東京湾ではもう普通種ですかね?

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ガンテンイシヨウジって、陸上で移動するのがうまい気がするんですよね。魚は普通、陸に出てしまうと横になって跳ねることしかできませんが、こいつはヘビのようにクネクネ動くことができます。

潮が引いて陸上に取り残されたときに、水のある場所に移動できるのかな(想像です)。

 

 

 

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 オサガニ Macrophthalmus abbreviatus 十脚目スナガニ

初採集です!色が鮮やかだったので、ヤマトオサガニと違うということは上から見てすぐ分かりました。砂の混じった泥底の場所にいました。その場所には一切ヤマトオサガニがおらず本種だけがいました。

 

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 このカラーリングは何の役に立つのだろう・・・かえって目立ってしまう気がします・・・(笑)

 

 

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ヤマトオサガニ Macrophthalmus japonicus 十脚目スナガニ

こちらはごくごく普通種。東京近郊では軟らかい泥干潟があればどこにでもいます。先ほど紹介したオサガニとか綺麗に「棲み分け」(すみわけ)していたのが面白かったです。軟泥の場所は本種。砂混じりの場所はオサガニでした。

いつか泥干潟風の水槽を作って飼ってみたいです。難しそうですが

 

 

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ヒメハマトビムシ Platorchestia pacifica 端脚目ハマトビムシ

詳しい方に同定していただきました。海辺に生息している陸生のヨコエビの仲間です。大きさは1cmくらいでした。ゴミや枯れた植物が積み重なっている場所でそれをどかすと下に無数にいました。ずっと見てみたいと思っていたのですが見つけられず、今回やっと見つけました。

本当に陸上にいるのですね。生息密度はヨコエビと同様かそれ以上で、文で表現するなら「どかした瞬間ワラワラワラワラ~!」という感じです。

 

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 カワザンショウガイ? Assiminea japonica ニナ目カワザンショウガイ科

自信がありません。カワザンショウガイではないかもしれません。

アシ原をかき分けて下を見ると沢山この巻貝がいました。生息地的にも多分あってると思います・・・

名前はしばらく前から知っていたので、感動の対面といった感じです。

 

他に、マハゼ、チチブ、ユビナガスジエビ、ケフサイソガニなどが捕れました。

 

【まとめ】

今回の採集では、アシ原やゴミの下など、今まで意識してこなかった場所を重点的に探ってみました。新しい出会いがあった充実した採集だったと思います。

やっぱり、視点を変えてみるというのは大切ですね。見えなかったものが簡単に見えるようになりました。

今回から彼らは「見えるものたち」です。これからもどんどん生き物を見えるようにしてゆきたいと思います!

 

それではまた!

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