千葉県某所の川でカズサヨシノボリ、ヒガシシマドジョウ、ジュズカケハゼ、ギバチ、スナゴカマツカ他
どーもギョッツ2号です。
先日はもーさんにご案内して頂いて千葉県某所のカズサヨシノボリのポイントに採集に行ってました。ポイントはこのような感じです。
黄土色っぽい岩盤で覆われた川底が、千葉県らしい雰囲気でした。
この川には関西地方産のアユが放流されたことが無いらしく、放流が盛んになる前の関東の川に近い環境が残されているそうです。
岩盤の上に、岩盤と同じ色の石が堆積していました。その石を網の中に蹴り入れてゆくと・・・
捕えました!カズサヨシノボリです。オリーブ色の身体が太陽光に照らされて輝いていました。
【戦果報告】
カズサヨシノボリ スズキ目ハゼ科 Rhinogobius sp. KZ
上がオス、下がメスです。
今回のメインターゲットです。浮石(川底に埋まっていない石)をめくって数十個体採集しました。個体数は多く、1時間・1人当たり20匹といったところでした。
東京のクロダハゼと比べると顔が長く、身体は細身でとてもカッコいいです。イケメン。
このヨシノボリは、他のヨシノボリが移入されるといなくなってしまうらしいです。見られる場所が少ないのはそのせいなんだとか。(元々生息場所が狭いのもありそうですが)
現在は定義が変わってしまって、カズサヨシノボリという魚は無くなってしまったようです。ですが、定義として頼るべき文献がどれなのか良く分からないので、今回は引き続き『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』に従いカズサヨシノボリとしました。
スナゴカマツカ コイ目コイ科 Pseudogobio polystictus
超小顔。イケメン。
もーさんが3個体(!)捕獲されました。もーさんが驚異の集中力で追いかけて2個体、適当に蹴った石の下から1個体捕獲されてました。スゴイ。私は0個体です・・・・。東京都のものより圧倒的に捕るのが難しいです。個体数が少ないですし、逃げ足も速い・・・
もーさんによると、ここの個体群はカマツカと交雑していない純系のスナゴカマツカなのではないか、とのこと。確かに、顔の雰囲気や体側の模様の透明感、体形のスマートさなどが全く違いますね。
ちなみに↓の写真は東京都産です。移入のカマツカ(国内外来種)と交雑しているらしく、見た目が頭でっかちな印象です。昔はイケメンだったのでしょうか。これはこれで可愛いけど
ジュズカケハゼ スズキ目ハゼ科 Gymnogobius castaneus
ムサシノジュズカケハゼの生息地ではないので、ジュズカケハゼで合っていると思います(自信がない)。
水中写真です。ムサシノジュズカケハゼより個体数が多い気がしました。東京近郊より自然が残されているからでしょうか!
ギバチ ナマズ目ギギ科 Tachysurus nudiceps
もーさんが2個体捕獲されてました。私は捕れず・・・
「自然が残されている証拠」となる魚種という感じがします。
ヒガシシマドジョウ コイ目コイ科 Cobitis sp. BIWAE type C
砂や浮石を網に蹴り入れ、数十個体採集しました。東京近郊の個体と違って、水流が速くて川底が砂利や礫(れき)の場所にも多数生息していました。
そういえば、全体的に体が小さかったです。この川に適応した結果なのでしょうか?
飼育してみてわかったのですが、この産地の子たちは砂に滅多に潜りません。定期的に体を砂にこすりつけるような動作を取ります。白点病の初期症状に似ているので、最初は寄生虫を痒がっているのかと思いました。しかし2か月近くこの行動を取っているので、違うみたいです。
この川には、シマドジョウが好きそうな「底が砂で、水流が緩やかな場所」が少なかったです。
普段は砂に潜れず、体をクリーニングできないので、体を石や砂にこすりつけてその代わりをしているのかな・・・?とか妄想してます(科学的根拠はありません)。
オイカワ コイ目コイ科 Opsariichthys platypus
普段人が来ない場所のオイカワは捕りやすいです。網を使って陸に追いやって座礁させてしまえば、網1本で捕れます。手づかみもできそう。
ナマズ ナマズ目ナマズ科 Silurus asotus 国内外来種
川の脇にあった深い淀みを掬ったら2個体捕れました。田んぼかどこかから流されてきたのでしょうか?
ケロッピー三人衆。ニホンアマガエル、ヤマアカガエル、トウキョウダルマガエルです。両生類かわいいですよね(解説が雑)
【まとめ】
ブログの文字数がいつもの約2倍になってしまいました(汗)。千葉の自然が豊かで素晴らし過ぎるのが悪いです。
全身で千葉の奥地の自然を体感できた採集でした。いつもとても素晴らしい環境にご案内してくださるもーさんには、感謝しかありません。ありがとうございますm(__)m
あまり地域の関心が無いように見うけらる、「ただの川」扱いされている川でしたが、こんな風な自然の残された川は関東では減少傾向にあります。この川を含め、自然豊かな川と自然がずっと消えずに残ってゆくことを祈ります。
それではまた!