【番外編】近畿地方某所でアジメドジョウ、ズナガニゴイ、アカザ ほか
どーも。ギョッツ2号です。10月中旬、もーさんにご案内頂きショータニ氏と一緒に近畿地方の某河川に採集に行きました。
場所はこんな感じの清流です。雨が降っていて少し増水していましたが、水の透明度が高かったです。水は濁らないんですね・・・
底は一面が砂利でした。こぶし大~人の頭大の大きさの石がゴロゴロ転がっています。
石の下流側に網を構えて、石をめくると・・・
捕れました!アジメドジョウとアカザです!一気に大量に網に入ります。
動画も撮ってみました。(めくった石はこの後元に戻しておきました)
アジメドジョウはどの石の下にも必ずいる、というくらい個体数が多いです。
岸辺の茂みをガサガサしてみると、ズナガニゴイが網に入りました。群れているのかと思ったのですが、ここには1匹しかおらず。群れからはぐれた個体でしょうか?
最終的に大変な量の魚が捕れました。採集を始めて数十分過ぎたあたりからアジメドジョウはキープせずに逃がしていたのですが、それでもすごい数です。狭い範囲の中にこれだけの魚を保持できるなんて、自然の力はすごいです。
戦果報告いきます。
アジメドジョウ Niwaella delicata コイ目ドジョウ科
前述したとおり、沢山捕れました。体感ですが、逃がした個体を含めて50匹近く捕れたのではないでしょうか。
彼らは、ケイ藻を主食としているらしいです。そういえば、魚自体は沢山網に入ってくるのですが、餌となりそうな小動物がほぼ捕れませんでした。本当にケイ藻を食べて生活しているのですね。あれだけの個体を痩せさせずに生かせる川ってすごいです。
ズナガニゴイ Hemibarbus longirostris コイ目コイ科ニゴイ亜科
1個体だけ捕獲しました。その場所は水深が1m以上あり、ガサガサをするのが難しい場所でした。もう一つの生息地でも水深が深い場所にいるイメージなので、そのような場所を好んで生活するのかもしれません。
アジメドジョウと共に20個体弱捕獲しました。この周辺地域の石の下は、アジメドジョウとカワヨシノボリと本種が主に占領(?)しているようです。これらは同じ石の下から捕れることがあったので、お互い干渉しないのかもしれません。
もーさんがアカザ稚魚を素手で触っていました。愛と相当な心の強さがないとできないワザです(笑) ※背ビレと胸ビレのトゲに毒があるので触ってはいけません
タイコウチ Laccotrephes japonensis 半翅目カメムシ科
ショータニ氏が素手で捕まえていました。初めて見た昆虫です。かっこいいですね。この地域では普通種なのか、それとも激レア種でこの個体は奇跡の一匹なのか、それは分かりません。でもきっと、昔は日本中どこにでもいた昆虫だったのでしょう・・・・
他には、カワヨシノボリ、ニシシマドジョウ、カジカ、カワムツなどが捕れました。
まとめ
今回は近畿地方の川の「保持能力」に驚かされました。これだけ沢山の在来種が健康に生活できる川は、非常に貴重なものだと思います。
アジメドジョウは絶滅危惧種Ⅱ類に指定されている魚なのですが、これだけの個体数を見てしまうとそれが信じられません。ここで見られた他の魚もそうですが、アジメドジョウは恐らく、生息地の悪化によって数を減らしている(生息地ごと消失している)のでしょう。こればっかりは個人の力ではどうにもなりません。
この生息地がいつまでも残り続けることを祈ります。
最後に、この場所にご案内して下さったもーさん、同行してくださったショータニ氏、ありがとうございました。いつもありがとうございます。
もう3人の合同ブログと化しつつありますね(笑)。これからもよろしくお願いします。
それではまた!