神奈川県某所の水路でクロダハゼ、ドジョウ、モツゴ、タモロコ、ミナミメダカ
どーも。ギョッツ2号です。
今回(5月中旬)はS(ソフトM)くんと一緒に、とある水路に採集に行ってました。
いわゆる「ドブ」です。都市部によくあるコンクリート3面護岸で、底には数㎝砂利やヘドロっぽい泥が堆積していました。岸際に植物が生えている場所はほんの数mの区間だけです。数十mほど上流に行くと暗渠となっており、暗くて先が見えなかったので確認はしませんでした。
数mごとにコンクリートの破片や石が落ちています。
水深は数㎝ですがオオカナダモが繁茂していました。植木鉢の破片なども産卵していました。
このオオカナダモに網を入れると・・・・
捕れました!お腹の青いメスのクロダハゼです。
生息に適した隠れ家が少ないのか、同じ地点から複数個体が捕れます。
少し深くなっているところのオオカナダモをガサガサすると、モツゴが捕れました。黒ゴマ病になっている個体も見かけました。関東で見かけるのは珍しい気がします。
そんな感じで30分ほど採集しました。
成果報告行きます。
クロダハゼ(?) Rhinogobius kurodai スズキ目ハゼ科
オスメス計20個体ほど捕れました。分類上の詳しいことは分かりませんが、第一背鰭が雌雄ともに丸みを帯びていることなどからクロダハゼとしています。
稚魚や老成魚は見られず、体のサイズが揃っていました。もしかしたら一斉に産卵をして一斉に世代交代するのかもしれません。
ドジョウ Misgrunus anguillicandatus コイ目ドジョウ科
10個体ほど捕れました。少し顔が小さく、細身に見えます。外来系っぽさも在来系っぽさも兼ね備えているように見えるので、雑種かも。
この水路は本流に落差なしで合流しますが、かなり距離が離れています。もしかしたらさらに上流に行ったら純系の在来系ドジョウがいるかも??暗渠の先には楽園があるかもしれません。
(左)タモロコ Gnathopogon elongatus elongatus コイ目コイ科
(右)モツゴ Pseudorasbora parva コイ目コイ科
オオカナダモをガサガサして数個体ずつ採集しました。
モツゴの方は追星が出ていたので、このあたりで産卵しそうです。
ミナミメダカ Oryzias latipes ダツ目メダカ科
同行者が1個体だけ採取しました。お前どこから来たんやランキングNO.1。本流に沢山いるわけでもないですし、本流からはるばる遡上してきたのかと言われると微妙です。やはりこの上流に存在する(かもしれない)幻の楽園から流れてきた・・・・・?
そのほか、無数のカワリヌマエビ属の一種、アメリカザリガニが捕れました。
まとめ
このようなドブで採集するのは初めてでしたが、予想よりも多くの魚を採集することができました。魚がいるか・いないかは、川の見た目では判断できないですね。
川から上がった後、お散歩中の夫婦とお話をしました。「ここに何十年も住んでいるが、この川に魚がいるとは知らなかった。」とのこと。「こんなにきれいな魚がいるんですね」という言葉まで頂き、なんだか嬉しかったです。
その後に会ったおじさまの話によると、この水路は50年ほど前は素掘りの土の水路で、上から見て分かるくらい魚がいたとのこと。アユも遡上してくるようなきれいな川川だったんだ、とカップ焼酎を片手にお話ししてくださりました。
気に留めていないだけで、自宅の近所の小さい水路にも、もっと人知れず命をつないでいる生き物たちがいるのかもしれません。
それではまた!