東京湾流入河川でタカハヤ、アブラハヤ、シマヨシノボリなど
どーも。ギョッツ2号です。
先日は東京湾流入河川某所の移入タカハヤを観察しに行ってました。
この場所は今年の5月に初めて行きました。今回はそれ以来、約半年ぶりの観察です。
環境はこんな感じ。郊外よくあるタイプの護岸された水路です。かなり草や木が生い茂っており、人が入った形跡はありません。
水は透明度が高く水温は冷たかったです。湧水があるのかもしれません。
成果報告いきます。
タカハヤ Phoxius oxycepphalus jouyi コイ目コイ科
茂みをガサガサして沢山捕れました。国内外来種ですが、完全に優占種です。前回来た時はアブラハヤが優占種だったので、不思議です。半年の間に何があったのでしょう?
アブラハヤ Phoxius lagowskii steindachneri コイ目コイ科
タカハヤに交じって3個体だけ捕れました。貴重な在来種。前回は沢山いたんですがね・・・。
カワムツ Candidia temminckii コイ目コイ科
流れの緩やかな場所に稚魚が沢山いました。これも今回がお初。前回は影も形もありませんでした。
また、本種は堰より上には生息していませんでした。堰をアクティブに上る力はアブラハヤ・タカハヤに劣るのかも知れません。堰でトラップされて、このまま広がらないでくれたら良いな。
シマヨシノボリ Rhinogobius nagoyae スズキ目ハゼ科
石をめくると複数個体捕れました。こちらもニューフェイス。前回来た時には1個体も見られませんでした。見られたのは1個体ではないので、相当数が遡上してきたようです。ただ、相模湾などで見られるような大型個体は見られません。定着して相当日が浅いか、そもそも定着していないかもしれません。
ヒガシシマドジョウ Cobitis sp. BIWAE type C コイ目ドジョウ科
写真が悪くてすみません。砂底を網で掬うと沢山捕れました。こいつも前回の採集では取れなかったです。
少し体が大きく、妙に痩せた個体が沢山いました。低栄養の川のシマドジョウは成熟しても小さいままな印象なので、こいつらも世代交代を経てそうなっていくのかな。
ヌカエビ Patatya improvisa エビ目ヌマエビ科
茂みをガサガサして数個体捕獲。沢山はいませんが、一定量が数m置きに生息している感じです。カワリヌマエビ属の一種(外来)が入っていなそうなので、しばらく生息は安泰そう。
他に、ドジョウの仲間が捕れました。
まとめ
半年間でここまで魚類相が変わるとは。驚きです。
タカハヤ本来の生息地において、タカハヤとアブラハヤは棲み分けすることが知られています。しかし、外来タカハヤが生息するこの場所では2種は混生しています。半年の間にアブラハヤが明らかに減少したのは、アブラハヤが生存競争に負けて排除された結果なのでしょうか。それともアブラハヤが時期的なもので移動しただけなのでしょうか。
今後が気になりますね。
定期的に観察をして経過を見ていこうと思います。
それでは、また!